知られざる名車ダイハツ ブーンX4

コラム

車好きの皆さん、こんにちは。
今日は少しマニアックかもしれませんが、個人的にとても興味深いと思っている車について書いてみたいと思います。

それは「ダイハツ ブーンX4」という、知る人ぞ知る隠れた名車です。

トヨタとの協力で生まれたブーン/パッソ

まず、ブーンX4のベースとなったブーンについてです。
ダイハツは1998年にトヨタの連結子会社となり、これをきっかけに両社で共同開発されたのが「ブーン(ダイハツ)」と「パッソ(トヨタ)」でした。

2004年にデビューしたこの兄弟車は単純なOEM供給ではなく、真の意味での共同開発プロジェクトだったんです。

丸みを帯びたキュートなデザインに、1.0L(71PS)と1.3L(90PS)の2種類のエンジンを用意。
価格も1.0L上級グレードで104万円(2WD)という手頃さで、多くの人に愛されるコンパクトカーとなりました。

レース参戦のために生まれた特別なX4

さて、ここからが本題です。ブーンX4は、モータースポーツ参戦を前提として開発された、まさに「走るため」の特別仕様車でした。見た目はフロントバンパー以外、通常のブーンとそれほど変わりませんが、中身は全くの別物と言っても過言ではありません。

最も注目すべきは、そのエンジン。

新開発の936cc直4 DOHCインタークーラー付ターボエンジンを搭載し、最高出力133PS、最大トルク13.5kgmを発生。

この936ccという排気量が絶妙で、JAF公認レースではターボ車の排気量に1.7を掛けた数値でクラス分けされるため、ギリギリ1.6L以下クラスに参戦できる計算だったんですね。

トランスミッションはクロスレシオの5速MT、駆動方式はVCU付センターデフ式フルタイム4WDを採用。さらにスポーツサスペンションやスタビライザーも装備され、まさにレーシングマシンのベース車両として完璧な仕上がりでした。

価格は175万円(標準)から195万円(ハイグレードパック)と、ベースのブーンより50万円ほど高価でしたが、その性能を考えれば納得の価格設定だったと思います。

個人的な感想とまとめ

ブーンX4は、まさに「知る人ぞ知る」名車だったと思います。市場では十分な評価を得られなかったそうですが、その技術的な完成度の高さ、モータースポーツへの真摯な取り組み、そして936ccという絶妙な排気量設定など、エンジニアの情熱が詰まった一台です。

現在、中古車市場でもなかなか見つけることは難しいかもしれませんが、もし出会う機会があれば、ぜひその走りを体験してみてください。
きっと、コンパクトカーの概念が変わるはずです。

ダイハツの技術力と、日本のモータースポーツ文化の一端を感じられる、貴重な一台だと思います。
個人的にも乗り換えを検討して個体を探した時期がありました。(結局やめた)

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

引用元:
https://www.carsensor.net/contents/market/category_1491/_64498.html
https://response.jp/article/2004/06/21/61413.html
https://www.webcartop.jp/2024/05/1357943/

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